ロレックスオーバーホールの完全ガイド!プロが教える10年に1度の秘訣と正しい選び方【最新版】 | 高価買取なら創業大正9年の須賀質店
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ロレックスオーバーホールの完全ガイド!プロが教える10年に1度の秘訣と正しい選び方【最新版】

最終更新日  2025年4月8日

ロレックスを長く使い続けるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、オーバーホールは、内部の精密な機構を分解・洗浄し、必要な部品の交換や調整を施す重要なメンテナンスです。10年に1度が目安とされていますが、使用状況によっては早期のメンテナンスが必要な場合もあります。

この記事では、ロレックスのオーバーホールの概要、適正な頻度、料金体系、そして信頼できる業者の選び方などを解説します。

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ロレックスのオーバーホールとは?基礎知識と重要性

ロレックスの時計は、内部のいくつもの部品が組み合わさって動いています。そのため、わずかな機械のズレや不具合でも連動している他の部品に悪影響が生じてしまいます。オーバーホールは、こうした不具合を未然に防ぎ、早期発見するための定期メンテナンス作業を指します。

オーバーホールの作業は、

  • 時計の分解・点検
  • 部品の洗浄、摩耗部品の交換
  • 組み立て・潤滑油の補充
  • 内部機構の精密な調整
  • ケースとムーブメントの組み合わせ
  • 最終検査

で進められます。

 

また、オーバーホールには下記のメリットがあります。

・正確な時刻管理と精度維持

・故障リスクを低減

・防水性能と外観美を回復

時計の価値を守るためにも、定期的なメンテナンスは欠かせません。

 

高級時計の価値を守るメカニズムとは

機械式時計は、数百もの小さな部品が精密に連動して時を刻む仕組みです。歯車、バランスホイール、バネ、軸受けなど、各部品が正確さを支えており、わずかな摩耗や潤滑油の劣化でも時計の精度に大きな影響を及ぼします。

オーバーホールは、時計を一度分解し内部の部品を洗浄・点検する作業です。摩耗した部品は交換、古くなった潤滑油は新たに注油され、精密な調整で初期の状態に戻されます。

また、リューズや裏蓋には防水性を確保するためのゴムパッキンが使用されていますが、これらは経年劣化しやすいため、定期的な交換が必要です。ゴムパッキンの交換により、時計内部への水分侵入を防ぎ、防水性能をしっかりと維持することができます。

オーバーホールによって、安心してロレックスを使い続けることができ、時計の投資価値も守られます。定期的なオーバーホールが、高級時計としての真価を保つ鍵となるのです。

オーバーホール未実施で起こる3つの故障リスク

オーバーホールを怠ると、3つの重大な故障リスクが発生します。

1つ目は、潤滑油の劣化による部品の摩耗です。潤滑油は使用とともに乾燥や劣化が進むため、オーバーホールをしないと部品同士が摩耗してしまいます。

2つ目は防水性能の低下です。防水性能を支えるリューズや裏蓋のゴムパッキンは、経年劣化により硬化や亀裂が生じやすく、密閉性が損なわれるため、水分が内部に侵入し故障につながってしまいます。

3つ目は、部品の破損です。衝撃により、部品間にわずかなズレが生じる場合があります。そのまま放置していると、故障につながる可能性があります。

定期的なオーバーホールは、これらの故障リスクを未然に防ぐ役割を果たしています。

 

ロレックスのオーバーホール料金はいくら?期間も解説

ロレックスのオーバーホールの一般的な相場は、正規店に依頼した場合10〜15万円前後、時計修理専門店に依頼した場合、5~10万円です。しかし、モデルや状態、必要な部品交換の有無によって料金は変動します。作業期間は、正規店では1~2ヶ月、時計修理専門店では2週間~1ヶ月が目安です。

正規店のほうが料金は高くなりますが、ロレックスに認定された熟練の技術者による作業、そして交換部品はすべて純正品になります。さらに、「オーバーホール証明書(国際サービス保証書)」が発行されます。こうした正規店ならではのサービスを受けられるため、料金は正規店のほうが高くなる傾向にあります。

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ロレックスのオーバーホールはいつ必要?適切な頻度とタイミング

ロレックスは精密機構と高い耐久性が魅力ですが、高い精度を維持するためには、定期的なオーバーホールが重要です。メーカーは、約10年に1度のオーバーホールを推奨していますが、実際の使用環境や着用頻度により、この目安は変動します。

例えば、毎日着用している場合や湿度や埃の多い環境下では、内部の潤滑油の劣化や部品摩耗が進み、時計の精度や防水性能に影響を及ぼすことがあります。また、巻き上げの感触が鈍くなったり、異音が聞こえたりするといった症状が現れた場合は、早めのメンテナンスが必要です。

定期点検で小さな不具合を発見し対処することで、将来的な大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

 

信頼できるロレックスのオーバーホール業者の選び方は?

ロレックスのオーバーホールを正規店以外で依頼する場合、慎重な業者選びが求められます。数多の民間の時計修理店があるため、技術力や対応など、品質に差があります。

業者を選ぶ際には、時計修理技能士が在籍しているか確認しましょう。また、ロレックスの修理実績が豊富か、具体的な修理件数や顧客の口コミ・評価をチェックすることで、業者の信頼度や対応力を把握できます。

透明性のある丁寧な対応や、万一のトラブルにも迅速に対処できるアフターサービスも見逃せないポイントです。これらの要素を総合的に評価し、複数の業者を比較検討することで、大切なロレックスを任せられる最適な業者を選ぶことができるでしょう。

 

優良店を見分ける5つのポイント

ロレックスのオーバーホールの優良店を見分けるには、以下の5つのポイントを基準に、チェックすると良いでしょう。

① 見積もり後のキャンセルは可能か

オーバーホールを依頼する際、見積もり後のキャンセルが可能かどうかを確認しましょう。良心的な業者であれば、見積もりを確認したうえで修理の可否を自由に決められる仕組みを用意しています。一方で、見積もり後のキャンセルが不可だったり、高額なキャンセル料を請求されたりする場合は要注意です。安心できる業者は、事前に料金体系を明確にし、納得できない場合は無理に修理を進めることはありません。

② 修理実績の明確さ

公式サイトに、修理件数や過去の実績が掲載されているか、口コミやレビューで評判をチェックしましょう。修理実績が豊富な業者ほど、さまざまなトラブルに対応できる可能性が高く、安心して依頼できます。

③ 専門技術者の在籍

ロレックスのオーバーホールには高度な専門技術が求められます。特に、国家資格である時計修理技能士が在籍しているかどうかを確認することが重要です。また、経験豊富な職人が対応するかどうかも、業者の技術レベルを判断する大きなポイントとなります。

④ 明瞭な料金体系

優良な業者は、料金体系が明確で、追加料金が発生する場合でも事前に説明してくれます。オーバーホールの基本料金だけでなく、部品交換が必要な場合の費用も明記されているかを確認しましょう。逆に、見積もり時と請求時で大幅に料金が変わる業者や、料金設定が不透明な業者は避けたほうが良いでしょう。

⑤ 充実したアフターサービス

オーバーホール後の保証がしっかりしている業者を選ぶことも大切です。一般的に、修理後6か月〜1年の保証を提供する業者が多いですが、保証期間が長いほど安心できます。

保証内容やアフターサービスの詳細を事前に確認し、修理後も安心して付き合える業者を選びましょう。

 

 

ロレックスのオーバーホールで行われる作業内容と流れ

ロレックスのオーバーホールは、時計の性能維持と寿命を延ばすために不可欠なメンテナンスです。作業は大きく「分解・点検」「洗浄」「組立」「精度調整」「品質検査」の5つの工程に分かれます。

まず、ムーブメントを完全に分解し、各部品の精査や専用の洗浄機で古い油や汚れを落とし、摩耗した部品の交換を行います。次に、新しい潤滑油を塗布しながら組み立てます。精度調整では日差(時間のズレ)を最適範囲に収めます。最後に、防水・耐久テストを含む品質検査を実施し、すべての基準をクリアした時計のみが返却されます。

 

分解から組立までの詳細工程

ここでは、オーバーホールにおける時計の分解から組み立てまでの一連の流れについてご紹介いたします。

①   時計の分解・点検

時計のケースを開け、ムーブメントを取り出し、歯車・ゼンマイ・テンプなど100以上の部品を細かく分解し、摩耗や破損がないかを確認します。

②   部品の洗浄・摩耗部品の交換

超音波洗浄機で汚れや古い潤滑油を除去し、摩耗が進んだ部品は交換します。特に、ゼンマイや防水パッキンは劣化が激しいため、新品に取り替えることが多いです。

③   組み立て・潤滑油の補充

洗浄後の部品を慎重に組み立て、適切な箇所に潤滑油を塗布します。これによって摩耗を防ぎ、滑らかな動作を確保します。

④   ケース・ブレスレットの洗浄・研磨

時計本体とブレスレットは専用機器で洗浄し、細かい傷を研磨して輝きを取り戻します。過度な研磨は形状を損なうため、慎重な作業が要される工程です。

組立が完了したムーブメントは、次の「精度調整と品質検査」に進みます。

 

精度調整と品質検査の内容

オーバーホールで重要なのは、分解洗浄だけではありません。時計を組み立てた後の精度調整・品質検査も重要な工程になります。

①     精度調整(歩度調整)

テンプのヒゲゼンマイを微調整し、日差(時間のズレ)を規定範囲に収めます。専用測定器で複数の姿勢での精度を確認し、最適な状態に仕上げます。

②     防水性能・耐久テスト

専用機器で加圧し、防水性能が規定値を満たしているかを確認します。また、時計の姿勢を変えながらムーブメントの動作を検証します。自動巻きローターの回転や巻き上げ能力もチェックし、安定した駆動が可能かを確認します。

③     最終検査と保証書発行

最終テストをクリアした時計に保証書を発行します。一定期間内の不具合には無償対応が保証されます。

 

ロレックスのオーバーホールQ&A

ロレックスのオーバーホールに関して、よくある質問をQ&A形式でまとめました。

Q1.保証書を紛失するとどうなる?

ロレックスの保証書は紛失すると再発行は不可のため、厳重に保管しましょう。保証書の形式は年代によって異なり、2006年以前は紙の保証書、2006年以降はカードタイプになっています。

保証書がなくても、正規店でのオーバーホールを受けられますが、有償での対応になります。ロレックスには、購入後5年間の保証期限があり、この期間内であれば保証カードを提示することで、無償でメンテナンスを受けられますが、保証書がないと有償になってしまいます。また、保証書がないと売却時に査定額が下がってしまうため、なくさないように注意しましょう。

 

Q2. オーバーホール後の保証はある?

多くの業者は6カ月〜1年、正規店では2年の保証があります。保証期間内に不具合が発生すれば無償対応されますが、落下や水没などの過失は対象外です。保証内容は業者ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

Q3. 並行輸入品やアンティークもオーバーホールできる?

並行輸入品であっても、オーバーホールを受けることができます。しかしアンティークモデルの修理は対応出来ない場合もあります。

一部の時計修理専門店は、独自の部品調達ルートを持つことで、アンティークモデルの修理にも対応しています。ただし、業者によって対応範囲が異なるため、修理実績を確認してから依頼するようにしましょう。

 

Q4. 純正部品は使われる?

正規店では100%純正部品を使用しますが、専門業者は純正・互換部品の両方を扱うことがあります。互換部品は安価ですが、品質に差があるため注意が必要です。純正部品にこだわるなら、正規店に依頼するか純正部品を扱う業者を選びましょう。

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まとめ

ロレックスを長く愛用するためには、定期的なオーバーホールが欠かせません。オーバーホールは、時計を分解して洗浄し、摩耗した部品を交換しながら精度を調整し、時計本来の機能を取り戻します。目安は5〜10年に1回ですが、使用頻度や環境によってはもっと早めの点検が必要なこともあります。

また、正規店以外でオーバーホールを依頼する場合、業者選びも重要です。修理実績は豊富か、時計修理技能士が在籍しているかなどをチェックしましょう。さらに、保証書は正規店でのオーバーホールや売却時の買取額に影響が出るので、紛失しないよう大切に保管することが重要です。

ロレックスは一生モノの時計だからこそ、定期的なメンテナンスをして、長く愛用し続けましょう。

この記事を書いた人
須賀兼一
代表取締役
代表鑑定士。会社員経験後、実家で質業の経験を積み、平成16年4月より須賀質店の代表取締役を務めています。全国のオークション市場に出入りし、最新の商品相場と流行商品の情報を収集しながら、高価買取を実現するためのノウハウをわかりやすく解説、説明してしています。