純金とは?特徴や保有するメリット・デメリット、純度を調べる方法について解説
純金は、古くから高い資産価値を持つものとして人気を集めてきました。近年、金の過去最高値を更新し続けており、その注目度はさらに高まっています。
しかしそもそも純金とはどのようなものなのでしょうか。同じく「金製品」の22金や18金、14金などとは何が違うのでしょうか。今回は、具体的に純金とはどのようなものなのか、特徴や金の種類、保有するメリットやデメリット、高価買取のポイントなどを解説していきます。
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目次
1 純金の基礎知識
1-1 純金とは?
純金とは、金の純度が99.9%以上の金をさします。現在出回っている多くの金製品は、純金に他の金属を混ぜて加工しており、その混ぜる割合で金の種類や純度が変わってきます。輝きが強く酸化しにくいといったメリットがある一方、混ぜものをしていない純金は柔らかいといったデメリットがあります。
純金の製品には、K24や999.9と刻印されています。両者の表す意味は同じですが、24分率と1000分率によって表記が異なります。
1-2 現在の純金の用途
純金は、見た目の美しさから古くから人々に愛されてきました。昔は装飾品の素材として愛用されていましたが、現在では装飾品はもちろん、実用品や医療、科学の分野にまで活用の範囲は広がっています。
例えば純金の性質である電気の通りやすさを利用し、電子機器や精密機器の部品として使用されています。私たちが使っているスマートフォンやパソコンなどにも、金は使われているのです。
また、純金には科学的に安定性が高いという特徴があります。これを活かし、医療では金歯や、関節リウマチの治療剤などに使われています。また、金箔や金のナノ粒子などを利用した美容医療も提供されています。
このように装飾品や芸術品の域を超え、現在では私たちの生活を豊かにするためにも使われています。
2 純金以外の金の種類
2-1 22金
22金は、金の割合が91.7%、他の貴金属が8.3%の金製品をさします。金の純度はかなり高い合金ですので、他の種類の金よりも純金に近い輝きで、かつ純金よりも強度が高いという特徴があります。海外の硬貨に多く見られる他、昨今では装飾品として使われています。
2-2 18金
18金は、金の割合が75%、他の貴金属が25%の金製品です。金本来の輝きと、程よい硬度が併さっており、多くのブランドがジュエリーの素材として採用している素材が18金になります。ジュエリー以外では眼鏡のフレームやライターなど日用品に利用されることもあります。
また、金以外の25%の配合を変えることでピンクゴールドやホワイトゴールドなど色味を変える事もできます。
2-3 14金
14金は金の割合が58.5%、他の貴金属が41.5%の金製品をさします。金の割合が少ないため、金の特徴である輝きが18金など豪純度のものに比べると弱くなります。金の純度が低い分価格はリーズナブルで、18金よりも安価なジュエリーや硬度が必要な文房具の一部に使用されるなど、用途が多い特徴がありあます。
2-4 10金
10金は金の割合が42%、他の貴金属が58%の金製品です。金の割合が半分を下回っているため輝きが弱いですが、手頃な価格で人気な普段使いのジュエリーなどで人気です。
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3 純金の性質や特徴
3-1 延性、展性に優れている
延性とは、引っ張られても壊れずに形状を変えずに伸びる能力のことで、展性は叩かれたり圧力が加わったりした際に壊れずに平らに広がる性質のことです。金は優れた延性から極めて薄い線状の形状に加工することができます。純金1gを叩いてのばすと1平方mの大きさに、引き伸ばすと3,000mもの長さに加工できます。
こうした金の性質を活かし金箔やコインなどの製品に利用されています。
3-2 科学的に安定性が高い
金は科学的に安定性が高いという性質があり、これによって酸化しにくく錆びにくい特徴を持ちます。アクセサリーを使っていて、サビや変色してしまった経験をお持ちの方は多くいらっしゃるかと思います。これはその貴金属が酸化などの化学変化を起こしやすい性質の素材であるためです。金は酸やアルカリに強く、劣化せず品質を保ち続けることができます。その為、長期間の仕様にも耐えることができ、大切なジュエリーも劣化なく使い続ける事が可能です。
3-3 柔らかく傷がつきやすい
3-1で説明した延性、展性が高いが為に、とても柔らかく変形や傷がつきやすい特徴があります。純金はアクセサリーとしての用途には不向きで、資産として保管されるインゴットなどの用途がメインとなる理由の1つはこのためです。
圧倒的に柔らかいことが一目でわかる指標として、硬さを示す指標の「ビッカース硬度」があります。純金は22HV程度で、もっとも硬い金属が、1,700~2,050HV、ダイヤモンドが7,140~15,300HVです。
4 純金を保有するメリットは?
4-1 世界共通の価値がある
金の大きなメリットは、世界共通の価値があることです。日本だけでなくどの国でも取引されており、各国で市場価値が高く換金性に優れています。貨幣や株、債権などの金融資産は、国によって評価が異なり価値が一定ではありません。純金は国を問わず一定の価値基準が確立されている点が大きなメリットと言えるでしょう。
4-2 資産の現物保有できる
2つ目のメリットは、資産の現物保有ができる点です。株をはじめとした資産は、非実物資産として保管の手間がないものの、実物がないので不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。株などと比較すると金は実物資産のため、目に見える資産として手元においておくことができます。純金独特の重さや輝きを体感する事もできおすすめです。
4-3 希少価値が高い
金は、古くから採掘されていますが、その量には限りがあり、このままのペースでは約17年で枯渇されていると言われています。さらに、採算のとれる金鉱脈は減少しており、大量の金の抽出が期待される海底熱水鉱床では、採掘に莫大なコストがかかります。こうしたことから金の希少性は高く、価格は下がらないとされています。
4-4 インフレに強い
金は価値が安定しているため、インフレに強いのもメリットです。インフレは、ものの価格が上がり貨幣の価値が下がることです。そのため、いくら資産を持っていても、ものを買う際には出費が増えて資産が減ってしまいます。その点、金はほとんど価値が変わらないため、資産の減少を防ぐことができます。
4-5 投資リスクを分散できる
投資でもっとも重要なことは、投資リスクを分散することです。株や不動産など資産を保有する場合、一つのものに集中していると、その価値が下がった際のダメージが大きくなってしまいます。そのため、金を投資のポートフォリオに含めることで、インフレに対するリスクヘッジにもなり、投資リスクを分散することができます。
4-6 長期的に保有しても安全
株や不動産などの資産では、さまざまな理由で価値が変動しますが、金は安全性が高い資産と言われています。短期的に売買して利益を得る投資もありますが、金は価値が下がりづらく安定性が高いため、積み立てを含めた長期的な保有に向いています。安全性の高い資産を保有したいという方は、金がおすすめです。
4-7 宝飾品として楽しめる
これまで資産としての金のメリットを述べましたが、資産として保有するだけでなく、金が持つ美しい輝きを活かした装飾品を身につけて楽しむことができます。純粋にアクセサリーとして楽しむのはもちろん、資産を持ちながら身につけて楽しみたいというニーズにもぴったりです。伝統工芸や芸術作品、日用品など、金ならではの楽しみ方ができます。
5 純金を保有するデメリットは?
5-1 売買のタイミングが難しい
金は資産として価値が下がりづらく安全性が高いと言われていますが、今後100%安全であるとは言い切れません。また価格の変動は緩やかに起こっているため、購入してすぐに売却しても利益を得られることはほとんどありません。長い期間で見れば右肩上がりとなっていますが、短期的に利益を得る場合、売るタイミングを常にチェックする必要があります。
5-2 保管にコストがかかる
金は、現物資産として保有できますが、保管する場所や手間がかかります。また盗難や災害のリスクがあるため、金庫等に保管する事が望ましいですが、金庫は安いものではありませんし、設置場所等も考えなければいけません。銀行の貸金庫に預ける場合も手数料が発生します。金を購入する際には保管についても考える必要があります。
5-3 配当金や利息は発生しない
金は販売元がその売却金で資産を運用するわけではないため、金を保有していても利息や配当のようなインカムゲインは発生しません。銀行預金では利息、株式や債券では配当金や利息がつきますが、金を保有しているだけではこのような利益を得ることはできません。金を売却した時に初めて利益が生まれます。
6 金の純度の調査方法
6-1 重さと感触を確かめる
金の純度をチェックする上で最初にやるべきことは、重さと感触を確かめることです。これは金の純度だけでなく、その製品が本物の金であるかを確認することにもつながります。
やり方は、手のひらの上に金製品を置き重さと感触を確認します。本物の金は見た目以上にずっしりとした重みがあります。また、熱伝導性が高いため、最初はひんやりとしていますが、すぐに体温で暖かくなります。
6-2 比重を測定する
金の買取を行っているお店には、測定に使用する比重計を用意している事が多いでしょう。比重値によって22金や18金、14金などを見極めることが可能です。
但し比重値だけで判断してしまうと金ではない可能性もあるので、6.1や6.3で紹介している方法と併せて判断する事が重要です。
6-3 試金石を使う
3つ目は、試金石を使う方法です。これは江戸時代から使わる伝統的な査定法で、試金石や那智黒石という黒い石の板を活用します。方法はいたって簡単。試金石に金製品をこすりつけるだけ。石の上に削り取られたわずかな金から判断します。オレンジ色が濃いほど金の純度は高いと言えます。
ただし、こちらの方法は判断するのに知識や経験が必要で、金製品を傷つけるリスクもあります。
金の偽物と本物を調べる方法を7つ紹介!金の偽物・偽造品にはご注意!| 創業大正9年の須賀質店
7 純金を高く売買する方法
7-1 購入時の付属品を保存しておく
金を購入した時についていた箱をはじめとした付属品が揃っていると、製品によっては価格が追加されることもあります。とくにブランドジュエリーは、ブランドの箱や保証書があったほうが高くなる可能性があります。しかし仮になかったとしても買取はしてもらえるため、付属品がない場合でも諦めずに査定依頼してみましょう。
7-2 査定依頼前にきれいにする
金製品以外にも言えることですが、製品が綺麗なほうが査定額は高くなる傾向があります。アクセサリーや時計、日用品など、使うことによって傷がついてしまう事は仕方がありません。傷は簡単に消せませんが、汚れを拭き取るだけでもずいぶん印象が変わります。毛先の柔らかい歯ブラシや柔らかいクロスで汚れを落とすだけでも、見た目はきれいになりますので、ぜひやってみてください。
7-3 手数料無料の買取業者に依頼する
金の買取は、手数料が発生するところもあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。手数料がかかる買取業者は、一見すると公式サイトや店頭で提示している買取額が高く見えますが、買取決定時に価格に応じた手数料を差し引くシステムが多く、実際に受け取る価格は低くなってしまいます。そのため手数料が無料の買取業者を選びましょう。
8 純金や売買に関するQ&A
8-1 999.9とK24の違いは?
純金の製品に「999.9」「K24」の刻印がされているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。どちらも同じ純金を示すものですが、1,000分率と24分率で表記が異なります。
なお「K」は「Karat(カラット)」の略となります。ダイヤモンドなど宝石に用いられるカラットは「carat (省略してct)」なので単位としては違います。Karat とcaratが混同されないように、「〇〇金」と呼びわかりやすくしています。
8-2 純金以外の金がある理由は?
純金は資産価値が高く金貨やインゴットなどの資産として保有するのに向いています。しかし一方で、純金はとても柔らかく変形しやすいデメリットもあります。そのため、他の金属を混ぜて硬度を高めることで、ジュエリーや工業品などの日常使いする製品に加工しやすくしています。また、混ぜる金属の種類によって、ホワイトゴールドやピンクゴールドなどの他の色味を持つ合金を生み出すこともできます。
8-3 壊れている金は売れる?
ちぎれたネックレスや片方しかないピアス、動かない金の腕時計など、壊れている金製品でも買取できます。買取価格は、その金製品の純度と重さによって変わってきますが、金相場が高騰している現在では高値で買取してもらえるチャンスです。弊社でも「こんなに高く売れるとは思わなかった」と言うお客様が多数いらっしゃいます。壊れている製品でも、遠慮せずお持ち込み下さい。
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9-1 純金の買取実績が豊富な須賀質店にお任せください
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10 まとめ
純金の基礎知識や金の種類をはじめ、金を保有するメリット・デメリット、金の高価買取のポイントなどを解説しました。純金とは金の純度が99.9%以上の金製品で、希少価値が高く、安定した資産として実物資産はもちろん、美しい輝きを活かしたアクセサリーなどさまざまな用途に使われています。須賀質店では、純金をはじめ多数の金製品を買取してきた実績がございます。金の買取を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。