質屋の買取で買取金額を上げてもらう方法は
【質問】
目次
質屋で買取をしてもらいましたが、ある商品の買取金額が少し安いと思いました。このとき「もう少し高く買ってもらえませんか」「買取金額を上げてもらえませんか」とお願いすることはできませんか?
【回答】
いらなくなったブランド品や指輪、ネックレス等のアクセサリー、ブランドバッグ等を処分しようと思った時、みなさんはどこへ持って行かれますか?そのままクローゼットに仕舞い込んだり、誰かにあげるなんてもったいない。ブランド品の様な価値のある物は、質屋やリサイクルショップに持って行って買取ってもらいましょう。東京や大阪や名古屋の様な大都市であれば、ブランド品や金・プラチナの買取をしている質屋やリサイクルショップがたくさんあります。
銀行のカードローンや消費者金融でお金を借りるのが主流になっているので、質屋でお金を借りることが出来ることを知っている方は少数派かもしれませんが、質屋は品物を担保として預かり、お金を貸して利息をもらうという仕事もしているのです。質屋に預ける品物を「質草」、質屋に支払う利息を「質料」などど呼ぶこともあります。
買取といえば、テレビのCMや新聞の折込チラシで見かけるリサイクル店やブランド品買取専門店が思い浮かぶと思いますが、買取相場を熟知して目利きのできる鑑定士や査定員がいる老舗の質屋に持っていくのがお勧めです。質屋では、品物を担保にお金を貸し出す質入れや質預かり以外にも高価買取もやっています。
ご質問の件ですが「もう少し高く買取してもらえませんか」「買取金額を上げてください」とお願いすることはまったく問題はありません。須賀質店の場合、質入れと買取を選ぶことが出来ますが、買取を選ぶ方が、長期間預かって相場の変動もある質入れ査定よりも高額査定になります。特にブランド品は発表当初は人気があって、質屋もリサイクルショップも査定相場が高いですが、その後は相場が下がってきます。ではどうすれば買取査定額が上がるのか、ちょっとしたテクニックを須賀質店が教えましょう。
【1】高く買い取りする店舗を見つける方法
東京や大阪、名古屋の様な大きな都市で街中を少し探すと、「ブランド買い取り店」「中古品買い取り店」「質屋」「リサイクルショップ」が多数店舗展開しています。大黒屋やかんてい局など大手業者は、チェーン店を多数出店しているので、皆さんもなじみがあるのではないでしょうか。こうした大手業者は、ブランド品買取の他に「ブランド販売」や「チケット販売」もおこなっているので、店舗に入りやすいですね。
また、買取の手法も「宅配買い取り」「店舗買い取り」「出張買い取り」など、いろいろな手法があるので、どの方法が一番高く買い取り出来るのかも気になるところです。東京、大阪などの大都市に住んでいる方であれば、直接店舗に出向くことが出来ますが、地方に住んでいて近所に質屋やブランド品買取店がない方であれば、「宅配買取」や「出張買い取り」に関心がありますよね。
ブランド品の買い取りをお願いする利用者にしてみれば、高く買い取りしてくれて安心できるお店を簡単に探したいところですが、ブランド品やブランドバック、金・プラチナ等の貴金属やジュエリーを高く買い取りするお店はどうやって探すのが良いのでしょうか。
①大手チェーン店は必ず高く買い取る、ということはない
大手チェーン店のブランド品買取店は、知名度もあり安心感がありますが、すべてのブランド品で高値買い取りをするということは、まずありません。大手チェーン店は店舗数も多く、査定員や従業員の人数も多いので会社運営にコストがかかり、あまり高い買取金額を提示できない事情があります。
また、買取の実務は査定員の能力によるところが大きいのです。買取する商品の知識が高く相場を良く知っている査定員は、個人経営の質屋にいることもありますし、大手チェーン店の査定員でも経験が少ないせいか、査定に長い時間をかけた割には低い査定金額しか提示できない査定員もいます。
大手ブランド品買取業者は、買取以外にチケット販売や外貨両替などの仕事を同時に行っている場合が多く、鑑定士や査定員がブランド品買い取り業務に専念できない事情があり、経験豊富で知識のあるスタッフが育ちにくいのかもしれません。
②リサイクルショップ、ブランド買い取り店、質屋の違いは?
リサイクルショップ、ブランド品買取店、質屋の違いは、取り扱う品物が違ってきます。リサイクルショップが買い取りする品物は、家電、衣類、日用品、家具、食器など普段から目にする品物で、価格もそれほど高額でない商品が中心になり、買取価格の付け方も難しいスキルは必要ありません。
それに対してブランド買い取り店や質屋が買い取りする品物は、高級ブランド品、ダイヤモンド、宝石、貴金属、高級時計など、価格が高額で、買取価格をつける技術は長い時間をかけて習得する必要があるスキルです。
そのため、ブランド買い取り店や質屋の取り扱う高額品は、その店舗や査定員の技量によって買取価格に大きな差が出ることが良くあります。そして質屋は地元で長く高級ブランド品やダイヤモンド、宝石、時計、などの査定を続けてきた店舗が多いので、高い買取価格を付けられる店舗が多いといえます。
皆さんが買取を希望する商品が、その店舗が得意かどうかも、少しでも高く買い取りをしてもらうためには調べて知っておいた方が良いですね。
③店舗買い取り、宅配買い取り、出張買い取り、買取の手法の違いはあるの?
宅配買い取りや出張買い取りは、業者の側のコストが増える買取手法です。宅配買い取りは、専用の宅配キットの発送と受取が業者負担になりますし、出張買い取りは担当者の交通費や運搬費が業者負担になります。これらの負担は買取金額に反映させざるを得ないので、結果として買取金額が低くなるもとになります。
④高く買い取りする店舗を見つける方法 まとめ
質屋の店頭で毎日、買取と質入れの実務に携わる質屋人として、皆さんが少しでも高く買い取りしてもらう方法についてお話ししてきました。それでは、具体的にどのようにすれば皆さんは高く買取してもらうことが出来るんでしょうね。
そのためには、複数の質屋やブランド買い取り店、リサイクルショップなどに電話やメールで問い合わせをして、買取金額を教えてもらうのが最良の方法です。複数の店舗から見積もりを取って、高めの買取価格を付けた業者の店舗に出向くのがよろしいと思います。質屋やブランド品買取店のWebサイトには「店舗ページ」があるので、こちらで場所や連絡先を調べることが出来ます。
電話の問い合わせがわずらわしいのであれば、須賀質店でも採用しているLine査定を利用してみるのが良いでしょう。Line査定は、多数のブランド品買取業者や質屋が採用している問い合わせの方法で、名前や連絡先を告げる必要がありません。
また、スマートフォンで画像を撮影して送信するだけなので、慣れた方であれば数分で問い合わせが出来ます。Lineで送信される画像は容量が大きく大型の画像が送信できるので、査定員にとっても細部まで商品の状態を確認できるので都合が良いのです。
ライン(Line)査定をご希望の方は⇒こちら【須賀質店のライン(Line)査定】
続いては須賀質店がメルカリやヤフーオークション等個人間売買をお勧めしない理由、盗品や偽物等トラブルを防止するコツをお話しします。
買取や中古ブランド品購入で盗品や偽物など、トラブルをさける方法
①質屋の店頭やネットオークションには正規品でないブランド品も紛れ込んでいる
質屋の店頭で買取や質入れをしていると、ブランド品の偽物というかコピー商品が持ち込まれることがたまにあります。質屋やブランド買い取り店は偽物やコピー商品を店頭で販売したり流通させることは出来ないので、店側に持ち込まれた段階で買取や質入れを断るのが普通です。
もしも質屋やブランド買い取り店が気が付かないで一般のお客様に偽物やコピー商品を販売するようなことがあれば、返金を求められるのはもちろん会社の信用にかかわるので消費者センターに通報されるなどの大きな事件にすることなく、きちんとした謝罪をおこない正規品を入手して納品するとか、購入代金をお返しするといった誠実な対応をするでしょう。
しかし、ブランド品のネット販売の場合、出品者が誠実な対応をするかどうかは微妙なところだと思います。実店舗がないので、連絡が出来なくなってしまえば返金を求めることもできず、最悪は警察に被害届を出すようなあまり経験したくない行動をせざるを得なくなります。
②正規店購入の本物でも盗まれた盗品をオークションで買ってしまったらどうなるの
質屋やブランド買い取り店など、仕事として買取をおこなう者を古物業者といいますが、古物業者は盗品を買取してしまうと古物営業法第20条により被害者から返還請求があった場合、無償で応じなければならないので、盗品の取り扱いにはとても気を付けています。
時計や家電製品には製造番号やシリアル番号が記載されているので、怪しい商品には警察に被害届が出ていないかの照合をする場合もあるので、質屋やブランド買い取り店から購入した商品に盗品が紛れ込んでいる可能性は低いといえます。
しかし、個人間でのオークションやフリマアプリでの売買の中には、盗品が含まれている可能性があります。以前、メルカリに出品されたマンガ本が、書店の店頭から盗まれた商品であって事件になったことが有りました。
③盗品や偽物等トラブルを防止するコツ まとめ
ブランド品の買取や、中古ブランド品の購入をする場合、一番大切なのは実績や信用のある店舗を選ぶということに尽きると思います。もし、あなたが正規店購入でない、もしかしたら偽物かもしれないブランドバッグを質屋やブランド買い取り店に持ち込んでも「当店の基準に合わない品物ですね」と言われて買取を断られるだけですが、ネットオークション等で個人に売却すれば後々トラブルになるでしょう。
中古ブランド品を購入する場合も、実績や信用のある販売店であれば、店頭で販売する商品はすべて十分に時間をかけて鑑定作業済ですし、万一偽物を販売するようなことが有れば誠実な対応をしてくれるに違いありません。それに対して出品者が個人の場合は、はたして実店舗のある業者の様な対応をするかどうかはわからないですね。
続いては店舗に買取希望商品を持ち込むときの注意点をお話しします。
【2】ダイヤや宝石付きの指輪やアクセサリーの買取の場合
★ダイヤモンドやジュエリーに付いた汚れを中性洗剤で磨く
★鑑別書があれば、一緒に持って行く
【解説】
金やプラチナの買取価格が上昇したとニュースになった3、4年前くらいから貴金属の買取専門店が急激に増えました。スーパーやショッピングモールの片隅に貴金属買取店が入っているくらい、買取してもらうことが身近になっています。しかし、アクセサリーに付いているダイヤや色石の査定が出来ていないお店も多いようです。
ダイヤモンドや色石を外して貴金属の枠だけを買取ってもらうとデザイン料が半減してしまいます。須賀質店ではダイヤや色石も査定しますので、石を外さないでそのままの状態でお持ちください。査定額が上がるポイントは、汚れを落としてピカピカの状態で持って行くことです。
ダイヤモンドは、手や汗などの油がつきやすく、ルーペを使ってダイヤモンドを見ると汚れが見えてしまいます。ダイヤモンドは4Cと呼ばれる評価で査定しますので汚れがあること、カラーやクラリティの評価に影響する場合があります。洗い方は簡単です。中性洗剤を使って歯ブラシで汚れを落とし水で洗い流して、布でふき取ってください。輝きが増して査定員も高値をつけたくなるでしょう。
ダイヤや色石付きのリングやジュエリーの場合、鑑別書があれば、合わせて持って行った方が良いです。
注意したいことは、金属研磨用の固いブラシを使うと製品に傷が残る、超音波洗浄機は宝石やダイヤが外れてしまったり、色石が割れてしまうことが有るので、いずれも使用しないことです。
【3】腕時計の買取の場合
★ブレスレットや本体に付いた汚れを歯ブラシなどでこすってきれいにしておく
【解説】
ロレックスやオメガなど高級腕時計の買取査定や質入れ査定で高額になる条件は、時計の使用頻度と状態です。新品未使用の状態が最も買取査定額が高くなりますが、そのような状態で買取に持って来られたとしても、購入時の販売価格と同額の買取査定価格が付くことはありません。
腕時計は普段の生活からずっと身に着けていますから、傷がついたり、ぶつけて凹みがあったりと査定にマイナス部分が出でしまいます。時計についた傷などは、磨きと呼ばれる研磨仕上げで薄く削って目立たなくすることが可能ですが、深い傷や凹みは磨きで取れないこともあるので注意が必要です。
時計もアクセサリーと同じように汚れを落として持ってきて頂いた方が査定時の印象もよくなります。特にブレスレットは汗がついたりして汚れが溜まりやすく錆びることもあるので、身に着けた後は布で拭いたり、汚れが酷い場合は、柔らかい歯ブラシなどで汚れを落とします。ただし、水で洗い流す時は本体にかからないように注意して、特にリューズが開いた状態で水を掛けるのは厳禁です。リューズが開いた状態で水を掛けると、内部に水分が入り故障の原因になりますのでご注意ください。
【4】腕時計の買取の場合(その2)
★購入した時の保証書、ベルトの長さ調整をした余ったコマは持って行こう
時計を買った時の保証書や余って取り外したブレスレットのコマは、きちんと保管していますか?時計買取の査定をしている時に、付属品があればもう少し査定金額が上乗せできるのにと思ったことが何度かあります。
ロレックスのスポーツタイプ時計、サブマリーナやエクスプローラーなどは、保証書の有無で5万円前後くらい時計買取値が変わってくることがあります。家のタンスの中に眠っているのでしたら是非とも一緒に持って頂きたいです。
腕の細い女性に多いのですが、レディース物の時計をお持ち頂く時は、外したコマを忘れずに持って来てください。時計のコマが少なくブレスが短いと、コマを継ぎ足さないと次に身に着けられる人が限られてしまうため、買取査定額が下がってしまうことが多いです。時計の付属品は高価買取してもらうには必要です。
【5】ブランドバッグの買取の場合
★バッグの内側の汚れは、できる限りきれいに取り除きましょう
【解説】
ブランドバッグといえばエルメスやルイヴィトンが有名でしょう。ルイヴィトンは定番のモノグラム柄から人気のダミエ柄まで一目でルイヴィトンと分かり、何年たっても壊れにくく丈夫なルイヴィトンの鞄は中古市場でも多く取引されています。
近年ではシャネルのチェーンショルダーのマトラッセや、エルメスのバーキンなどの革を使った鞄が中国の方でも人気があり、高値で買取されています。ずっと使っていた鞄ですから、どうしても小さなゴミがポケットの隙間に残っていたり、ペンや化粧品などで内側の部分が汚れてしまうことがあります。
バッグの内側は自分でクリーニングするのは難しいので、ゴミは払っておいて、取れそうな汚れは拭き取っておくだけで査定する時の印象がだいぶ変わってきます。掃除機で汚れを吸い込んだり、テープで汚れを貼り付けて除く方法もありますが、バッグの内側を傷めないようにしましょう。
須賀質店のスタッフは、内部汚れの影響をできる限り受けないような訓練をしていますが、より高価買取査定してもらうために、少しでも綺麗にしてから持って行くことをお勧めします。
【6】止まっている時計の取り扱いは
★電池切れの時計は、動く状態で持って行きましょう
★機械式時計で動かない場合は、そのままお持ちください
【解説】
須賀質店では、止まってしまって動かない腕時計を買取することがあります。クォーツ式の電池で動くタイプの時計であれば、時計店で電池交換して動いた状態で持って来られる方が高値査定になります。
クォーツ式タイプの時計で止まっている場合、電池交換だけで時計が動くのでいいのですが、止まったままずっと放置していると、電池が劣化して液漏れが起こり、中の機械に染み込み回路不良という故障の原因になっていることがよくあります。
回路不良になってしまうと、ブランドメーカーに修理を依頼し、高額な修理費を払わないと直らなくなってしまいます。クォーツ式の時計ではよくある現象ですので、止まっていますとどうしても故障しているのではと考えて修理費用を差し引いた査定額を出してしまいます。
機械式時計で動かい場合は、そのままでお持ちいただいても結構です。須賀質店の査定員は時計の状態を確認して修理費用を予想することが出来ます。買取価格が修理費用を上回るようであれば、買取が可能になります。
【7】査定員が状態にこだわる本当の理由
須賀質店の店舗で買取や質入れの実務に携わった査定員の立場で、査定が上がりそうなポイントをいくつか書いてきました。自分が使っていて飽きてしまった物や必要がなくなった物は、愛着がわかないので雑に使ってしまうことが多くありますが、汚れた品物を見るより綺麗な品物の方が高く査定したくなります。
汚れたり状態が良くないブランド品やジュエリー、時計やバッグは、買取査定額が低めになるので、きれいにして状態を良くして持って行くのが高額買取査定額が付きやすくなることをお話ししました。でも、もっと別の理由があることを、こっそりお話しいたします。
査定員は限られた時間の中で、できる限り高い買取査定額を出さなければなりませんが、汚れていて状態が良くない品物を査定する時に「かなり状態が悪いので、自分が見落としている欠点があるかもしれない」と考えてしまうのです。
持ち手が取れかけたバッグを査定する時は「ほかに切れたり破れたりしているかもしれない」、リューズが取れた時計を査定する時は「内部の機械に大きくダメージがあるかもしれない」と考えがちになるのです。
皆さんも高価買取、高価質入れを狙うのであれば、品物の状態は出来る限りにして、最後のお別れの意味も込めて綺麗にしてあげるのもいいのではないでしょうか。