そのオメガ、本物?偽物と見分けるポイントなどを徹底解説!
オメガは、ロレックスと並んで人気の高い時計ブランド。スピードマスターやシーマスターをはじめとした数多くの人気モデルがありますが、偽物も多く出回っています。昔はプロの鑑定士でなくても、偽物だと判別できる低品質な偽物がほとんどでしたが、最近はプロの鑑定士でもひと目見ただけでは判断できないスーパーコピーという偽物も登場しています。この記事では、偽物のオメガの見分け方や、偽物のランクなどについてご紹介します。
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目次
1偽物が生産されるほど人気な”オメガ”の魅力とは?
オメガのなかでもっとも人気を集めているのが、スピードマスターです。このシリーズは、NASAに公式採用され、1969年に人類初の月面着陸時に宇宙飛行士が身に着けていた事で一躍知名度を高めました。その魅力的なエピソードから「ムーンウォッチ」という愛称で呼ばれており、半世紀経った現在でも衰えない人気を誇っています。
他にもオリンピック公式タイムキーパーを勤めたり、シーマスターが映画『007』シリーズの主人公、ジェームズ・ボンドが着用する腕時計として劇中に登場したりしています。このように、時計に詳しくない方でも目にする機会が多いことは、オメガが人気を集め続ける要因の一つと言えるでしょう。
また、NASAやオリンピックなどに選ばれるほどの高い技術力も魅力の一つ。1999年にはコーアクシャル脱進機と呼ばれる、従来よりもオーバーホールの頻度が少なく済む機構を搭載し、今ではオメガの代名詞の一つとなっています。オメガは、大衆はもちろん時計好きも唸らせる技術力で、多くの人の心を掴んでいるのです。
2偽物が多いオメガの代表的なシリーズ
高い人気があれば、同時に偽物が増えてしまうのも事実としてあります。ここでは、とくに人気の高い=偽物が多い、オメガの代表的なシリーズをご紹介します。
2.1スピードマスター
オメガのスピードマスターは、1957年に発表されたクロノグラフウォッチです。NASAに公式採用され、1969年に人類初の月面着陸の際に宇宙飛行士と共に月面に降り立ち、「ムーンウォッチ」の愛称で広く知られるようになります。
スピードマスターの特徴は、優れた耐久性と魅力的なデザインです。抜群の耐久性は、頑丈なケースやサファイアクリスタルの使用によるもので、厳しい環境での使用にも耐えられます。また、どんなシーンにもマッチする普遍的なデザインも魅力の一つ。機能的でありながら、スーツからカジュアルスタイルまで、幅広く活躍してくれる洗練された外観もポイントです。
2.2シーマスター
シーマスターは、1948年に誕生したシリーズ。1957年には潜水性を高めたシーマスター300として進化を遂げました。
シーマスターの特徴は、実用性に特化した機能美と、バリエーションの豊富さ。ダイバーズウォッチとして登場したことから、高防水性はもちろん、優れた視認性や逆回転防止ベゼルなど、実用性を極めた機能美が光るデザインが魅力です。
豊富なバリエーションには、最新技術が詰まった「プラネットオーシャン600M」や、エレガントな「アクアテラ150M」、ヴィンテージライクな「シーマスター300」などが展開されています。
2.3デ・ヴィル
オメガのデ・ヴィルは、1960年に誕生したシリーズ。当初はシーマスターの派生モデルでしたが、人気が高まったことで1967年に一つのシリーズとして独立しました。
デ・ヴィルの特徴は、エレガントさが際立つデザイン。フランス語で「都会」「街」を意味する「DeVille」が由来になっているように、都会的な洗練されたデザインとなっています。また、ケースの厚みが薄く機能的でありながら、邪魔にならず着用感に優れているという点も魅力と言えるでしょう。価格もリーズナブルでコストパフォーマンスに優れたシリーズとしても人気を集めています。
2.4コンステレーション
オメガのコンステレーションは、英語で「星座」を意味するシリーズ。ロゴやインデックスなどに星のモチーフがあるのが特徴です。1952年にオメガ初の自動巻き腕時計として登場し、高精度であることから、「世界一正確な時計」として人気を博しました。
また、コンステレーションは時計の精度を競う「天文台コンクール」で優秀な成績を収めたことから、文字盤の6時位置に星のエンブレムが配置されることとなりました。エレガントなデザインから、とくに女性からの人気の高いシリーズです。
2.5グローブマスター
オメガのグローブマスターは、コンステレーションの派生モデルで、2015年に誕生した新しいシリーズです。グローブマスターの特徴は、文字盤の中央が12角形に盛り上がっていることと、6時位置に配された星のエンブレムです。これは1952年に誕生した初期のコンステレーションからインスピレーションを受けたもので、クラシカルなデザインをベースにしながら、モダンにアレンジしたデザインが魅力です。
マットな文字盤に、光を受けて輝くフルーテッドベゼルなど、洗練された美しいデザインで、歴史の浅いシリーズながら着実に人気を集めています。
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3偽物のオメガと知りながら購入するリスクについて
オメガの偽物を販売・製造するのは「商標権の侵害」となるため違法です。一方、個人で偽物を購入した場合は、違法行為に当たらないとされています。しかし、偽物とわかって購入した場合や何度も繰り返し購入している場合、商標権の侵害が適用されるリスクがあります。
また、インターネット上で偽物を購入した場合、名前や住所、クレジットカードなどの情報を抜き取られるリスクもあります。偽物を販売するような悪質な業者に個人情報が渡れば、悪用される危険性もあります。違法性の高さや個人情報悪用のリスクからも、偽物のオメガは絶対に購入しないようにしましょう。
4偽物のオメガが売られている場所
偽物のオメガの多くは、中国で製造されていると言われています。中国には、オメガやロレックスなどの高級時計やエルメスといったバッグなど、さまざまなブランドの偽物が売られているフェイクマーケットまであります。
こうした中国でのマーケットは、インターネットオークションやフリマアプリなど、インターネットを中心に日本にも流入しているため、注意が必要です。こうした偽物の特徴として、本物のオメガではあり得ない安い価格で販売されているため、アンティークモデル出ないかぎり、5万円以下で販売されているものは絶対に買ってはいけません。
こうした偽物のサイトは、SNSを通じて顧客を誘導することもあります。怪しげな広告はクリックしないようにしましょう。
また、悪質な業者の中には、本物のオメガと偽り価格も本物と同程度で販売するところもあります。そのため必ずその業者の「古物商許可証」と番号、そして評価や口コミを事前に確認するようにしましょう。
4.1偽物にも存在しているランクとは?
偽物の中には、ひと目で偽物だと分かる粗末なものから、プロの鑑定士でもよく見ないと判断できないスーパーコピーと呼ばれる品質のものまで、さまざまです。偽物の時計の中にもランクがあり、「N品」「SS品」「S品」「A品」とされています。
「N品」
偽物のなかでも、もっともランクの高いもので、スーパーコピーと呼ばれることもあります。本物と並べても遜色がないほど精巧に作られており、プロの鑑定士でもじっくりと観察しなければ判別できないこともあります。
「SS品」
N品の次に値するレベルの偽物です。こちらも精巧に作られており、パッと見ただけでは判断がつかないクオリティです。しかし刻印をはじめ、ディティール部分は本物との違いが明らかで、比較的わかりやすいです。
「S品」「A品」
偽物のなかでも、ランクが低いものが「S品」「A品」です。「N品」「SS品」と比べると、使用する素材が劣っていて見た目や触り心地でも違いがわかります。とくに「A品」はひと目で偽物だとわかるほどクオリティが低いですが、その分価格が安く多く出回っています。
5偽物のオメガと判断できる確認ポイント
偽物のオメガは、残念ながら数多く出回っています。偽物を買わないように注意していても、スーパーコピーなど判別が難しい偽物を買ってしまうリスクもあります。ここでは偽物のオメガと本物を判別する見分け方をご紹介します。
5.1オメガのロゴや文字の書体
まずは、文字盤のオメガのロゴやフォントを確認してみましょう。偽物のオメガは、本物よりも印字されているインクが薄く、場所によっては文字盤の背景のカラーが透けていることがあります。本物ではインクをたっぷりと塗っているため、このようなことはありません。
また書体も、偽物はバランスが悪かったり形が歪だったりします。本物の書体は縁がシャープですっきりとした印象ですが、偽物はそのような印象はありません。
偽物が多いスピードマスターやシーマスターは、本物では機能美が特徴的なシリーズであり、ひと目でブランド名や時刻を読み取れるようきれいに整っています。一方、偽物では安く作るためにインクを少なくしていたり書体が伸びていたりするため、判別しやすいポイントと言えるでしょう。
5.2インデックス・夜光塗料
インデックスと夜光塗料も重要な確認のポイントとなります。まずインデックスはきれいに揃っているか、インクのムラやはみ出しがないかを確認してみましょう。スピードマスターのような、バーインデックスの場合、インデックスの長さが揃っていなかったりインクの塗ムラがあったりします。また、夜光塗料が塗られている場合も同様にチェックしてみましょう。
一部のシーマスターに見られる、ドットインデックスが金属で縁取られているモデルの場合、縁取っている金属の仕上げを見てみましょう。本物ではきれいに仕上げが施されていますが、偽物では雑になっているため一目瞭然です。こういった細かい部分は、偽物の粗が見えやすいポイントになるためよく確認してみましょう。
5.3針・夜光塗料
インデックスと同様に、針も偽物の粗が出やすいため判別しやすいポイントとなります。夜光塗料が施されている場合、インクの塗ムラがないか確認してみましょう。電気を消して夜光塗料の発光を確認するのも良いでしょう。本物は現行モデルではスーパールミノバを使っており、緑色にぼんやりとしかしはっきりと浮かび上がりますが、偽物は色や場所によって光り方が違います。
また、針を留める文字盤の中心部分にも違いが現れやすいです。偽物の針の留める部分は、中心からずれていたり潰れていたりします。本物ではきれいに仕上げており、このようなことはありません。スピードマスターのようなクロノグラフは、センターの針だけでなくインダイヤルの針もチェックしてみましょう。
5.4裏蓋の刻印・デザイン
偽物のオメガは、裏蓋の刻印が浅いという特徴があります。偽物はレーザー刻印の物が多く、浅くうっすらとしか刻印ができません。
偽物の中には場所によって刻印の深さが異なるものもありますが、本物では刻印はすべて一定の深さとなっているため、刻印にムラがある場合も偽物である可能性があります。
また、オメガの時計の裏蓋には「シーホース」や「天文台」が描かれたモデルがあります。偽物は「シーホース」「天文台」のデザインがそもそも違ってしまっていたり、雑に作られている事が多いため、確認してみると良いでしょう。
ちなみに、シーマスターの裏蓋が「シーホース」なのですが、スピードマスターも裏蓋が「シーホース」です。これは、スピードマスターがシーマスターを元にして作られた名残となっています。
5.5ラグ・バックル・フラッシュフィット
バックルやフラッシュフィットなど、ベルトの細部にも本物と偽物の違いは現れます。オメガの時計にはラグの部分(ケース本体のブレスレットを繋ぐ部分)にシリアルナンバーが刻印されています。偽物では、裏蓋の刻印と同様にこの刻印も薄く見えにくい物があるため注意して見てください。ちなみに、かなり古い商品ではシリアルナンバーの位置が違うため、シリアルナンバーの刻印なしイコール偽物ではありません。
また、偽物はベルトやコマのサイズがあっておらず、フラッシュフィット(ケースとブレスレットをつなぐパーツ)とコマの間に隙間や段差ができていることがあります。
また、バックルの刻印も文字盤や裏蓋の刻印でみてきたのと同様に、書体のバランスが悪かったり刻印が浅かったりといった作りの粗さが目立ちます。
5.6ムーブメント
裏蓋からムーブメントを確認できる、シースルーバックの場合、ムーブメントの仕上げをチェックしてみましょう。オメガはムーブメントの技術の高さはもちろん、仕上げの美しさにも定評があります。コート・ド・ジュネーブと呼ばれる美しい縞模様が施されていますが、偽物の中にはこういった仕上げまでコピーしているものもあります。
しかし実際に見てみると、「OMEGA MASTER CO-AXIAL」の文字が歪だったり、インクの塗りムラが目立ったりするのがわかります。また、ムーブメントの心臓部と言われるテンプと呼ばれる部分にも違いが出やすいため、本物の画像と比較してみるとわかりやすいでしょう。
5.7付属品・保証書を確認する
時計本体だけでなく、時計についている付属品もチェックしてみましょう。新品で購入したオメガであれば、必ず箱や保証書などの付属品が揃っているはずです。多くの偽物はこうした付属品がついておらず、本体のみであることが多いですが、中には本物の付属品を似せて作っている偽物もあります。そのため、「付属品がついているから本物だ」とは安心できません。
まずは保証書に書かれているシリアルナンバーが、時計と一致するかを確認しましょう。偽物はシリアルナンバーが書かれていなかったり、時計と一致しなかったりします。
偽物の付属品は時計本体よりも作りの粗さが現れやすいため、判断しやすいポイントでもあります。自分の持っているモデルの付属品の画像をインターネットなどで比べてみるとわかりやすいでしょう。
6自分で判断できない場合はプロへ依頼しましょう
偽物か本物か、自分では判断できないという方は、プロへの依頼がおすすめ。方法は大きく2つあります。
1つ目はオメガのカスタマーサービス。オメガのメンテナンスは、スウォッチグループで承っており、正規店やインターネットで申し込みすることができます。偽物はこうしたサービスを受けることができないため、修理を断られた場合は、偽物と言えます。しかしカスタマーサービスは、偽物の鑑別行っているわけではないため、最終手段と考えましょう。
おすすめなのは、質屋や買取店に査定を依頼する方法です。こうした店舗では、偽物の真贋技術を磨いた鑑定士が在籍しています。とくにオメガのような偽物が多いブランドでは、経験豊富な鑑定士がしっかりと見極めてくれるでしょう。こうした店舗で「規定外」と言われた時計は、偽物であると言えます。これはオメガのようなメーカーではない質屋や買取店が偽物だと断定することができないため、このような言い方になります。
7本物のオメガの時計をお得に入手する方法とは?
「本物のオメガを入手したいけど手が届かない」という方は、ローンや中古時計を視野に入れてみましょう。オメガを販売している店舗の多くは、ローンで購入できるシステムを取り入れています。また、店舗によってはローンの手数料が無料のところもあります。
新品にこだわらず中古時計も視野にいれることもおすすめ。「中古=汚い」というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはきれいな状態の時計や、ほとんど使われていない時計もあります。
また、購入時だけでなく、使った後の売却についても考えてみましょう。オメガは常に人気が高いため、時間が経っても一定の価値を保っているため、高いリセールバリューが見込めます。
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9まとめ
オメガの偽物と本物の見分け方についてご紹介しました。オメガの偽物は、刻印や文字盤の印字、塗料の塗り方、裏蓋の刻印など、細かい部分に粗がでやすい傾向があります。また、偽物だとわかっていて購入するのは、違法になるリスクがあるので絶対に買わないようにしましょう。手持ちのオメガが偽物か判断できない場合は、プロの鑑定士に査定してもらうのがおすすめです。経験豊富な鑑定士による安心かつ安全に査定をしてもらえます。