ガラスの割れた時計の買取について
どんなに大切に時計を扱っていても、壊れてしまったりキズがついてしまうことはあります。時計はケースやブレスレットなどキズが付いたとしても、ステンレススチールや金、プラチナの時計でしたら磨くことによって簡単に消すことができます。しかし、時計の風防であるガラスについたキズなどは消すことはできません。今回はガラスに付くダメージについて紹介します。
ガラスカケ
ガラスカケと書いたり、ガラス欠けと書いたりしますが、これはガラスのふちにチップキズがある状態をいいます。一般的な高級時計の風防はサファイアガラスを使用していることが多いです。サファイアガラスは非常に硬く頑丈なのでキズはつきにくいですが、大きな衝撃が時計のふちに当たるとふちが欠けてしまうことがあります。実はこのガラスカケしている時計は非常に多いです。須賀質店に持ち込まれるロレックスの時計の30%ほどはガラスカケがあると思います。10年使用していてガラス交換をしていない時計でしたら一か所くらいはガラスカケがあると思っていいでしょう。ほとんど目立たないので気づかない方の方が多いようですが。
ガラスキズ
ガラスカケとガラスキズ何が違うのかというとガラスキズはガラスの表面に線のキズなどが入ってしまっている状態です。サファイアガラスを引っかいても通常キズは付きませんが非常に鋭利なものでガラスをガリガリしてしまった場合についてしまうようです。ガラスカケに比べるとガラスキズの方が少ないように感じます。持ち込まれるロレックスの時計で10%ほどでしょうか。ガラスキズもガラスカケも買取査定、質預かり査定に大きく影響するものではありません。ガラス交換は簡単にできるため数万円のマイナス査定ほどで、古いモデルの場合はほとんど変わらない場合もあります。
ガラス割れ
ガラス割れはガラスが完全に割れてしまっていて、ガラスの破片が文字盤の上にあったり、破片がなくなり文字盤がむき出しになってしまっていたりします。ガラス割れは非常に重症です。ガラスカケやガラスキズと同じで交換すればいいだけだから大したことないと思われるかもしれませんが、ガラス割れの場合はガラスを交換して終わりとなる場合の方が少なく、その他の修理、交換も必要になってくることが多いです。
ガラス割れによって文字盤が傷ついてしまう
ガラスが割れてしまってガラスの破片が文字盤に入り込んでしまうと文字盤や針がキズついてしまいます。文字盤は何かが触れたりすることはないのでキズが付くということは本来はありません。しかし、ガラスの破片がついてしまうとすぐにキズがついてしまいます。ガラスより文字盤のほうが高く、さらにガラス交換とセットで修理が必要になるため修理代が高価になり、査定金額もマイナスが大きくなってしまいます。シェル文字盤やダイヤ付きの文字盤の場合はさらに注意が必要です。
ガラス割れによって機械不良になってしまう
ガラスの破片が機械に入りこんでしまった場合はオーバーホールが必要になってしまいます。オーバーホールとは時計を分解し、パーツを一つ一つ洗浄し組み立て直すという作業です。オーバーホールだけでも高額ですが、パーツ交換も必要になってくるとさらに修理代が加算されていきます。ガラスが入り込んで歯車がダメになってしまうといったことも大いに考えられます。
ガラス割れによって機械に水が入ってしまう
ガラスが割れると防水することができなくなってしまいます。割れたガラスから水が入り、ムーブメントに入り込んでしまうと最悪水没と同じ状態になってしまいます。ムーブメントに水が入りサビができてしまうとオーバーホールでは直らずムーブメント交換やサビでケースがだめになりミドルケース交換にまでなってしまうことがあるので注意が必要です。
ガラスが割れてしまったら買取や質入れはできなくなってしまうのか
毎日多くの時計が持ち込まれる須賀質店ではガラスの割れた時計が持ち込まれることもあります。ガラスが割れていても修理で正常な状態に戻せるのであれば質預かり、買取することが可能となります。これはガラス割れだけではなくパーツの取れやブレスレットの変形などでも同じです。特にリューズの取れた時計やプッシュボタンの取れた時計でも買取、質預かりともに行っております。
まとめ
時計を使用していれば風防に傷がついてしまうことは大いにあり得ることです。ガラスが割れてしまったからといって捨ててしまうのは非常にもったいないです。時計が故障していたり、破損してしまっていると買取や質預かりをおこなわないという業者さんも数多くあると思いますが、あきらめずに須賀質店にご相談ください。現状の状態から修理が可能か、修理がいくらかかるかを判断し、高価査定の取引には自信があります。